亘理町荒浜下隈渕附近から亘理町逢隈中泉大原付近
- プロローグ
Bethが走れるポイントは何カ所かあるのですが。
先約があったりすると,断念せざるを得ません。
今日はお天気はいいのだけど,結構寒いので大丈夫かな?
「甘いと思うよ」とtomoさん。
「そうかな?」
「だって,散弾銃ぶっ放してるとこに行き合わせたりしてるんでしょう」
「そうなんだよね。あれは怖かったね・・・流石に。
それに最近スポーツキャスティングをしてる場所があるんだよね。
その場所は,とっても危険だと思うんだ」
「えっ?やってなければ大丈夫じゃないの?」
「キャスティングしていて,釣り糸が切れない保証はないし。
草原のなかに投げ入れて,切れてしまった釣り糸を100%回収できるわけないからさ。
走っていて絡まったら大怪我は間違いないと思うし。
危なくって走らせることできないんだよ。
犬だけじゃなくって人だって危険だよね。
幸いにして,同じエリアでやってるから,そこだけは絶対行かないようにしてる。
ターゲットポイントからは削除しちゃったしね。」
「そうよね」
「ゴルファーもいるよ。営業車両で来てたりするんだ」
「フ~ン」
「だからⒷの川岸の砂浜が一番いい場所なんだ。
とっても行き難いからね。
それに,見渡す限りバンカーじゃね・・・いくらなんでもしないと思うんだ。
だけど,バギーやバイクが入ってくることもある。
問題は砂浜までたどり着けるかなんだよ。
条件としては
(バギーやバイクが走り難いか走れない) and (僕とBethが歩ける)
が成立していれば最高なんだよ。
バギーやバイクが走れても寒ければ彼らはあまり出没しないから。
こんな時期に行く意味は大いにあるんだよ。
誰もいない砂浜は最高だしね」
と言う会話をしながら,荒浜まで送ってもらいました。- Ⓐ地点へ
- 僕たちの歩き方は直進性に大きく欠ける歩き方なので・・・特にBeth。
いったい,どのぐらい歩いたかは,いつも正確には分かりません。
今回は,寄り道歩きの約7㌔+αです。
どのぐらい歩いたかではなく。
どのぐらい楽しめたかが,全てに優先するお散歩のバロメータなのです。
ま~目安としての距離は,計測はします。
初めての場所は行程を考えるうえで,事前に距離の計測は必ずしますけど。
「ヌハハハハ。それは君です!」
「サッ,イグド~!」
「野鳥デッセ」
そ~っと忍び寄って
「トン」と足音一発。
「ニャハハハ。ビックリしてやんの」
と大人げない事を楽しんでます。
tomoさんの予想通り,人が結構いるではないか。
キャスティングをする人達も。
リモコンでエンジン付き飛行機を飛ばしてる人達も。 - Ⓐ地点付近。
なんとか大丈夫そう。
だけど,北側の道路沿いで飛行機飛ばしてる人たちがいるので,
出来るだけ川上に移動。
「ヨッシャ」
行っちまった部分をもう一度
おやつを食べてⒶ地点での痕跡を消しつつ撤収。
- Ⓑ地点へ
- 歩くこと。
それは,
信号細胞の活性化と休眠してる信号細胞への刺激。
そして,流れる血液が細胞の隅々まで酸素を運ぶ呼び水となる。
回路は負荷が原因で焼き切れた訳ではなく。
連続した異常な負荷に暴走や焼損してしまうのを避けるため。
核になる部分であるが故に,外部の信号をすべて遮断し,アクセスを断ったのだと思っています。
過信や慢心だけではない外部の負荷。
過信や慢心が無ければ外部の負荷の入る余地はなかった。
それは間違いのない事。
正確にスペックを理解し,過剰な信号のアクセスを交通整理できなかった為起きた障害。
悪意に満ちた信号もあるにはあった。
やはりそれは過信や慢心の為の油断に入り込んだもの。
回路の遮断は,多くの障害をもたらし,今でもそれは続いている。
障害を取り除くだけでは復旧しない。
核になる部分が故に交換が利かない。
アクセスする場所が見つからない。
無数に広がるネットワークのどこにアクセスしても回路の復旧はできなかった。
一つ一つ歩きながら,試行を繰り返し,アクセスを試みるしかないのだと思う。
完全復旧はできなくても。
そこには回路アクセスへの障害がもたらした,
試行錯誤のノウハウを手にすることが出来るのだから。
- Ⓑ地点付近。
- 「ゲッ。いっぱい・・・いっぱい,いるんです」
なぜか来る度に見かける昼寝のおじさん。
多分オジサンです。
オバサンだとちょっとヤバイかもしれない。
もちろん車の中でです。
僕達が侵入するとどこかへ移動するんだけど,
また戻って来るんだよね。
そして寝る。
震災後から見かけるようになりました。
「う~ん。いろいろ事情があるんだろうな」
そして,ゴルファー
ゴルファーは厄介なんだよね。
半畳分の面積から,そっちこっちに打ちっぱなすので。
半畳分で空地のほとんどを占領だかんね。
我々も同じようなもんだけど・・・。
強引に・・・
侵入すれば危険だし。
侵入したら「どけよ」って言ってる様で・・・。
ゴルファーは帰り支度を始めたので
「ホ」っとしながら。
まずは。
最大の目的地であるところの砂浜へ。
「行けネ~ンデス」
「無念ジャ」
戻ってくると空地には誰もいなくなっていたので
「ヨッシャ」
地平線から差し込む夕日の中の青空や草のコントラストが素晴らしいです。
- エピローグ
- 理解できないことはたくさんあります。
それは,性格が,環境がそうさせるのかもしれませんが。
自分の都合だけが優先してしまう事が往々にしてあります。
仕方のない事でしょうけど。
自分の中には,自分と言うとっても我儘な自分と言うものが存在してるのだから。
それが強すぎると,まわりは口を閉ざしてしまいます。
貝になりたいと思う事もあります。
回路を焼き切らないために。
何と言われようともかまわない。
逃避といわれてもいい。
目を閉じ耳を塞いで無言で社会の片隅で静かに生きればいい。
社会や人の矛盾に腹を立てる事よりも,
自分の中で多きく膨らんだ矛盾にどう立ち向かうか?
矛盾に立ち向かって勝つ自信が無ければ,どうやって折り合いをつけるか。
考える方が先でしょうね。
なかなか考えがまとまらないし,うまくいかないです。