- 秋は胃袋と共に訪れる。
- はらこ飯
やっぱりはらこ飯は,この時期無視できる存在ではありません。
本場はやはり亘理町荒浜ですね。
そして,荒浜の人たちにとっては,ソウルフードと言っても過言ではないのだと思います。
秋と言えば様々なまぜご飯やおこわが出回るときです。
例えば栗ごはんや茸ごはん等。
でも,これらはあまり歓迎されない。
歓迎はされるけどはらこ飯ほどではない。と風のうわさで聞きました。
隣町なのですけど,我が家ではそんなことはありませんでした。
亘理町荒浜出身で入社一年目のヒロト君は,はらこ飯を会社に釜一杯もってきました。
その釜は釜でもデカいんです。直径30㌢はあったと記憶しています。
僕は部署が違ったので持って来ていたのは知りませんでした。
そしてお昼。
みんながそれぞれに頼んだお弁当や,作ってもらったお弁当を食べ始めてから30分以上経過してから。
お昼休みは60分で5分前には各自の仕事場で仕事の準備をはじめます。
午後1時になった時には,午後の仕事をスタート出来るようにするためです。
何やら大きい釜を持ってみんなが食事してる休憩室に入ってきたヒロト君。
「荒浜の名物『はらこ飯』です。母が作ってくれました。食べてください」
って恥ずかしげにみんなの前でそれもおずおずと・・・。
①言い出すタイミングを計りかねてしまったのか。
②仕事が長引いて昼食時間まで食い込んでしまったのか。
③上長ののいじわるで②を強要したのか。
多分すべて否定できない物がありますが,③が一番有り得るかな。
何せ,精力絶倫?の人だったのです。
僕も二の腕にあざを作られたことが何度かあります。
気に食わなかったり,言うとおりに動かなかったりすると,そういう行為に及ぶんですね。
滅多にいないと思いますが,似たような感じの人は多くいますね。
ストレスが他人に対しての攻撃のトリガーになる人。
明らかに八つ当たりとは違う部類のものです。
「エ~。食い終わってから言ううなよ」ってみんな一斉に。
昼食のお弁当を頼む時は10時までに,メニューを記入するとそれを業務が手配してくれることになっていました。
「事前に行ってくれなきゃ,ダチョウの胃袋じゃないんだからさ~」
可愛そうにしょげ返るヒロト君。
有志が午後の仕事を犠牲にする覚悟で,食べ始めたのですが。
全然力及ばず。半分以上残ったのであります。
ヒロト君はとっても悲しそうな顔をしてました。
そして,残ったはらこ飯の入った釜を抱え,肩を落としながら休憩室を出ていくヒロト君。
今思い出してもとっても「モゾコイ」です。
荒浜生まれの人にとっては特別の料理なんですものね。
そして我が息子が初めて務めた会社の人たちに食べてもらうために。
きっととっても早起きして作っってくれた・・・おかあちゃん。
そのおかあちゃんに・・・なんて言って持って帰ろうか・・・って思ってたんじゃないのかな。
残ったはらこ飯の行方はどうなったのかは不明です。
当然翌年は持ってきませんでした。
僕は有る時期が来るまで,好んで食べた事はありませんでした。
好きになるきっかけは,今の場所に越してきた年の暮れも押し詰まった夕方。
せわしなく障子の貼替をしていた時に訪れました。
ご近所のおばちゃまとおばあちゃまが,実は同級生だったのですが,もちろんおばちゃまの方です。
『はらこ飯』+αの差し入れをしてくれました。
のんびり休みたかった年末。なかなかそう言う訳にはいかないのですいろいろと。
そうじゃない人もいる様ですが。
朝からあるもんで適当に食いつなぎながら一日中障子の貼替をしていてへとへとだったのです。
まだ,keiちゃんとの二人暮らしで,食事の準備も考えなくちゃいけないし。
まだまだ,家の大掃除・・・特に台所やトイレ等が残ってるし。
年末から年始の食料の確保も必要だし。
いろいろ思いを巡らせながらも,ちょっとパニックってました。
そこに『はらこ飯』+αの差し入れはとてもありがたく。
もろ手をあげて?いただきました。
そして,食べたら「滅茶苦茶美味かったのです」
それ以来『はらこ飯』のファンになったのです。
- 秋刀魚:さしみ
ここ数年量販店でも写真のようにして販売するようになりました。
多分。
それ以前からあったのかもしれませんけど,気づかなかっただけかもしれないし。
お気に入りの食べ方は,大葉の上に秋刀魚の刺身をのせ,さらにそれに山葵をのせて包むんです。
そして醤油をちょっとつけて。っていうのが火星の食卓流です。
この時期量販店の底値は100円を切ります。もちろん生秋刀魚一尾の値段です。
それを待ってたかのように,秋刀魚の争奪戦が始まります。
今年の底値は今のところ89円な~り。
いろいろ試してみました。
天ぷらやフライ等。でもなかなかうまくいかないのです。
脂がのっていて実が柔く骨が多いせいで。
「未熟物のど素人が~」って思いながら,べとべとになった秋刀魚を食べながら,「やっぱり塩焼きが一番だね」と何度言った事か。
そして秋刀魚のすり身のつみれ汁と栗ごはん。
たまりませんな~。
去年は脂の乗りが悪くて,美味しくなかったので,秋刀魚好きの今年にかける意気込みは凄いものがあります。 - 米
やっぱり,お米はつきものですね。
涼しくなると体を温めようとします。
温めるためには代謝をあげる必要があります。
代謝をあげるためにはエネルギー(燃やすもの)が必要です。
だから秋はお腹がすくのです。
単なる食いしん坊と言うのではなく。
身体の摂理に正直に反応した結果なのです。
(食いしん坊の言い訳)
どんなことがあっても欠かせない。
でも,おかずを押しのけて自己主張するわけでもない。
でも,ないととっても困る。
新米が出回る季節は,ちらし寿司かな~やっぱり。漬鮪丼もいいな~。
卵かけごはんもいいし。
豪華に玉子二個使った目玉焼きなんて~のもいいな。
白菜漬で「クル」っとくるんで「パク」っと食べる。
やっぱり,食いしん坊なだけですね。