- ギンは朝露マニア。
朝露の好きなギンちゃんは,とっても小さくて,片手で「ヒョイ」と持ち上がります。
子犬ではありません,成犬です。
何時も物静かに,朝露を舐めながら,ピョコピョコと歩いています。
未だにどんな声で吠えるのか分かりません。
とっても,おとなしいワンチャンです。- マタギのサブは吠え鉄マニア。
Bethのボーイフレンドです。
流石マタギ!!走るの大好き。電車大好き。Beth大好き。
いつも杉堤踏切で吠え鉄してます。
その時ぐらいかな吠え声聞いたの。
通り過ぎる一瞬「ワンワ~ン,ワン」で納得。
その一瞬に情熱を懸けるサブ。
無類の電車好き。
犬小屋の話になりました。
あるメーカーの犬舎が,塗装も材質も悪く,2~3か月で屋根がひび割れる話です。
そしたら,犬小屋の大きさを聞いて来るので,何でだろうと思いながらも,だいたいの大きさを答えました。
「大きいのかな?」
「?」
「実はさ,しっかり枠を組んで犬小屋造ったんだけどさ,入んないんだよ。
長持ちするように,ビスはオールステンレスにしたんだぜ」
「自分の匂いのする布団とか入れてみました?」
「あ~。いろいろやったんだよ。おもちゃも入れてみたり。だけど,全然見向きもしないだ。
だから,大きさかな~とか思ったりもしたんだけど」
「難しいですね。
Bethも新しい犬小屋に入んなくて,結局屋根が割れてきたんで,出戻ってもらいましたヨ。
だいたいですよ。屋根の上の面にザグリ加工がしてあって,雨水がたまる構造になってる。
挙句の果てに,ザグリ加工の部分に塗装もされてない」
「ハハハハ。そりゃ,ど素人の設計だよね。そんなの売り物にしたらまずいヨ」- マロンはグルメ。
跨線橋を西から東へ渡って帰る時,北側歩道でフセをして待っていてくれました。
東北本線の上に掛かってる橋が,噂の跨線橋です。
「ヨークに登ったのよ今日は」
(ヨークに登る?どこの山にあるヨークなの?
ハハ~跨線橋を登るを転じて,ヨークへ登るになったのか~。
このオバチャマは,跨線橋を渡るのではなく登る人なのです。
という事は,今はヨークから下ってる事になるんですね)
「ハ~」
「朝日山公園に最近行くようになったんだけど,いいとこよね~」
「そうですか」
(僕はあまり好きな場所ではないです。
理由は,ある犬種専門のブリーダーオバぁチャンがいて。
近くを通ると,近寄んないでよ,ウンチしなくなるでしょ!
雑種でしょ,その犬」
とあからさまに犬種差別するオバぁチャンがいるからです。
無視すればいいのですけど,むかっ腹がたつので,朝日山公園にはあまり行きません。
自分の都合だけで犬を利用する人はもっと嫌いです。)
Bethが近づくと,スイッチが入ったマロン。
跨線橋の頂上付近で有ろうことか首輪が外れたのです。
あわてるオバチャマ。
バッグから取り出す,超特大ジャーキー。
「ホ~ラ。エサ(オヤツの事をこのオバチャマはこう言ってました)だよマロン」
(15㌢はありそうな棒状のジャーキーの真ん中に,延し烏賊みたいに平たく楕円形になったジャーキーがくっついています。
ものすごいジャーキー。
僕は生まれて初めて見ました。)
それを,手に持ってプラプラさせて呼ぼうとしてるのですね。
しかし,近づいてこないので歩道の上に置いてしまったのです。
そしたら,すかさずマロンが「パク」まさしく瞬殺。
そして,南側の歩道へ「ダ~」
(「ア~ア。オヤツあげちゃったら駄目だよ~。咥えて走って行っちゃうし」)
おばちゃま慌てふためき,バッグもリードも歩道に投げ捨てたまま,南側の報道でパクついてるマロンの方へ走っていってしまいました。
「エ゛~」と言いつつ困ってしまった僕。
跨線橋は,マロンが原因で徐行運転する車で渋滞になりかかってます。
このまま,見捨てて帰りたいと心底思いました。
(「カッチョワル~」)と思いながらも,首輪がついたままのリードとバッグを拾い上げ,Bethを引き連れ,車をかき分け南側の歩道へ。
「オヤツあげちゃったら駄目ですよ。咥えて逃げて行っちゃうから」と,リードとバッグを手渡す。
「首輪が緩いんでしょうから,少し縮めてからつけないと,また外れちゃいますよ」
「縫い付けてあるから,調整できないのよ~」と涙目。
「エ゛エ゛エ゛エ゛なんで~。何で縫い付けてるの?」
「どうすればいいの?マロン~」と言いつつも,あの超特大おやつを取りだす,オバチャマ。
オバチャマとマロンの知恵比べの始まり始まり。
明らかにオバチャマの形勢が不利。
何度も,おやつを奪われ,追いかけては奪われ。
このオヤツ,真ん中の延し烏賊の様なジャーキーが一番美味しいらしく,そこだけを食い散らかすマロン。
棒状のジャーキーの端っこだけ点々と歩道に散乱。
その短くちぎれて,散乱したジャーキーの匂いに・・・「ゲッ」Bethにもスイッチが入っちゃたぜ。
真ん中の延し烏賊ジャーキーのみを食べ逃げ回るグルメなマロン。
オヤツを振りながら後を追いけるオバチャマ。
点々と続く棒状のジャーキーを拾い食いすべく走るBeth。
「ギャー,マロン待って~」ほとんど悲鳴。
マロンを追いかけて僕にぶつかるオバチャマ。
跨線橋の壁にたたきつけれる僕。
修羅場と化す跨線橋。
通勤途中の皆様の『おバカな飼い主たち』的な視線を感じながら,いや~堪りませんぜ。
ほんの一瞬の出来事なのでしょうけど。
数十時間も格闘してるような錯覚のなかで,悪戦苦闘というより七転八倒かな~。
なんとか,マロンを捕まえて首輪を装着。
縮められないかいろいろやってみましたが,やはり末端が縫い付けられており,根本的な解決は無理。
応急処置を施し「ホッ」
「ア~疲れた~」と歩道で大の字になりながら,
「一日が終わった気分だわ」と口走るオバチャマ。
僕は(「そんな事やってないで,早くこの場を立ち去りましょうよ,恥ずかしいから」)
と言いたいのを我慢,我慢。
跨線橋の南側の歩道を下りながらも,バッグに飛びついて鼻を突っ込むマロン。
「以前も脱走したんだけど,40分帰ってこなかったのよ」
「ハ~?」(「だったら首輪交換したらいいんじゃないの」)
「胴輪にしたらいいんじゃないですか」
ご飯食べなくて困ってるんですと,こぼしていましたが。
こんな,ジャーキーをオヤツで食べてたら,ご飯食べないような気がしました。
それでも食べる様なら,超おデブになるだけでしょうね。
と思いながら,できるだけ早くこのコンビから離れたい僕は,跨線橋を渡り終えるとすぐ。
「僕達は,こっち行きますから」と脇の階段を降りたのでした。
お散歩の後,時折こんなことがあります。
エ~?お散歩足んないの
「朝は此れで打ち止めだぜ!続きは午後の部で,tomoさんと楽しんできな!!」
「朝は此れで打ち止めだぜ!続きは午後の部で,tomoさんと楽しんできな!!」