プロメテウスの罠

遊びをせんとや生まれけむ

梅雨は鬱陶しい。
けれど,
その鬱陶しさがとても似合う。
鬱陶しさと戯れているから?
紫陽花
どんよりした空から,
「シトシト」と降りしきる雨。
「一日に決められた最低量の雨は必ず降らせちゃうぞ」と言ってる様に。

寝床から這い出てくる時間帯は,ヒンヤリしてるのに。
動き始めると汗ばんできて。
「ベトベト」
ちょっと晴れ間が見えて。
「お~!」っと言うう間もなく気温が急上昇して大気がheavyになる。
そして,更に厚くてダークグレーの雲が頭上に舞い戻ってくる。

降りしきる雨の夕暮れ時。
質感をさらに増しつつある大気の中で,
その重く沈んだ中にも鮮やかな青は,
視界の及ぶ範囲の空間から浮き上がるように戯れる。
そして,
網膜の奥の脳裏にうすぼんやりと映しながら,
現実が記憶に変わり続ける時間。
その多くの事を背負う一歩一歩の中で戯れる事を誘う。
しかし・・・

03


原発推進の為に切り捨てられた人や考え方がある。
多くの金を掛けたプロパガンダで。

同じような事が原発事故の収束していない今も起こりつつある。
事故前と同じ政治主導の基に。
今度は人・土地・生活を切り捨てようとしている。
そして,因果関係の証明が困難な事を楯に命さえも。
新たな原発推進への道筋として。

「国民の命を守るのに想定外はない」
違う目的で使った言葉だとしても,重い響きである。
しかし,
震災前も震災後も都合のいいように使われ続ける想定外。
この文言を純粋に受け止めれば,
過酷事故の要因を想定しながら設計された原発は停止せざるを得ないし,
今後建設はできない事になる。

2011年6月5日の朝の散歩の後。
061
徒歩で阿武隈川の土手を海岸線まで行ってみた日です。
P6059241
062
物思いにふける日々。
梅雨の狭間によみがえる多くの記憶。
かびやほこりにまみれた記憶のなかに,
今でもカビやほこりを寄せ付けない記憶があります。


『プロメテウスの罠 2』
**電力のずさんな運用管理。
著しくコンプライアンスから逸脱した企業倫理。
都合の悪いことを隠蔽し,お金に物を言わせたプロパガンダ。
札束で人心を惑わせ続ける国家と企業。
さらに,原発に巣食う寄生木たちの暗躍。
腹立たしくなり途中で読むのをやめていました。

なんとなくですけど。
散歩を休止しているのを機会に45ページ目から読みはじめました。
散歩の休止期間中でも,
朝はやはりBeth timeと言われる定刻通りに目覚めるので,
その時間が読書timeとなりました。
早朝から読むには少々ハードな内容ではありましたけど。
でも4巻まで読み終え5巻に入ったところで,
お散歩開始・・・徐々にですが。
やはり,
読んでいくうちにいろいろ憤りを感じ,
一日中不愉快な気分になる内容なんです。
でも読み続けました。
前回の衣替えの中でも若干書きましたが,
なにかとっても陰湿な物が背後で動いてる。
そんな何とも言えない気分です。


プロメテウスの罠 3
第17章 がれきの行方 P191~P236
震災前も震災後も変わらぬ国。
2001年厚生省が作ったがれき処理マニュアル。
1998年に起きた阪神大震災の教訓をもとに作られたマニュアルでこう書かれているそうです。
「国は広域処理の仕組みづくりを指導する」
プロメテウスの罠3がれきv2-1
プロメテウスの罠3がれきv2-2
プロメテウスの罠3がれきv2-3
プロメテウスの罠3がれきv2-4
プロメテウスの罠3がれきv2-5
特に広域処理には何か引っかかる物があったので熟読しました。
その理由は。
当初,広域処理には賛成でした。
早くがれきが無くなって欲しい。
ただそう願うあまり,受け入れを拒否する自治体に対しても批判的な意見を持っていました。
焼却処理が進むに従って,
風向きによっては大気に押しつぶされそうになる事があり,
焼却処理にも疑問点が出てきました。
さらに,
推定されたがれき量が少なくなっても,
以前と変わらず広域処理を続けていることにも。
さらに放射性物質の拡散につながる現実を目の当たりにしたからです。


3年以内の処理とはどうやって決定したのだろう?
早ければ早いに越したことはない。
しかし,どこをどう読んでも,阪神大震災のがれきの処理が3年以内でできた。
広域処理を使えば3年で処理できるだろう。
から始まってるとしか思えない。
そんないい加減な決め方で,振り回されたのだろうか。
本文には環境省のコメントのなかに
「広域処理はできるだけ早く行わなければならないのであり,基準(低線量被曝)の見直しをしてる余裕はない」(原文です)がある。
「早く行うためには,放射性物質の拡散も意に介さない」と僕には聞こえる。

現場の状況を把握しようとせずに,自らの作った計画を広告会社を使ったプロパガンダで,強引におし進めるやり方。
マニュアルに縛られ,現場のイレギューラーを聞き入れることもなく,想像力に乏しい者達が机上で考え,強引に推し進めるやり方。
震災前そして最近また始まった原発推進のプロパガンダと似通ってはいないだろうか。



人は素晴らしいと思います。

現場は,自分達の生活や命を守るために最良の判断を下そうとする。
判断ミスをしても,試行錯誤しながら軌道修正し,その時々で最良の判断を必死で模索する。
生活や命に関わる事。
だから不具合があればすぐにでも軌道修正しなければ生きてはいけなくなる。

でも組織の中で机上の論理を繰り広げ,
マニュアルに固執しながら出される結論は,
どんな時も現場の足かせになる。
どんな現場でも(不幸な戦いの場でも)。
現場と机上でしか考える事の出来ない想像力の乏しい事務方との軋轢は,
事務方の「現場の責任でやるならいいでしょう」と言う言葉で終わることが多い。
「責任は僕には無いよ」ってことだね。
にっちもさっちもいかなくなり現場に判断を任せる。
そうやって様々な現場で起きた不幸は歴史が物語っている。

想像力と思いやり。
多くの事を見る事。
多くの事を聞く事。
様々な情報をもとに考える事。
そして,冷静に判断する事。
さらにその判断の行方を確認しながら。
これを繰り返し行えない者達が組織の中の歯車としている限り同じことを繰り返すだろう。
現実味のない判断をごり押ししながら。



立憲主義の根本である憲法ですら,
自らの都合に合わせて勝手な解釈をするのに。
なぜ?様々な状況に合わせた判断ができないのだろうか。
それに判断基準にしてるのはマニュアルだよ。
イレギュラー処理にまでマニュアルと戯れていて
「どうすんだって言いたい」んですけどね。

true story

"神の見えざる手"  手枷をかけてしまった 組織 と system
blog3

出版の度に購入てるんですけど,残念ながら,「ワクワク」しながら購入してるわけではありません。
必ず購入してるわりには,一気に読む事ができない本です。
その訳は読めば読むほど不愉快になるから。
本そのものではなく,書かれてる内容があまりにも愕然とする内容だからなのです。
そして,
2巻 ”第七章 原子村に住む 元東電社員の回顧 原子力発電の本当の姿” を読み進めているうちに,
何度も何度も中断せざるを得なくなり,3巻を購入した今現在,中断したままです。


◎タブー

津波はタブーと言う意識が電気事業者の間に蔓延していた。
その理由は,
津波を考慮に入れた安全設計には膨大な費用がかかる。
だから無視する。
コストパフォーマンスの追求のためだけに,根拠のない理論武装と伏線を張り巡らせ。
その根拠のない安全神話のプロパガンダに費やしたすべてを,電気料金に積算しながら。
津波が来ても津波の被害は想定に入れないと結論づけた。
この電気事業者は,津波が来る前に外部電源が地震のために喪失したことや(送電線鉄塔の倒壊),
炉心の冷却系統が津波の前に地震で壊滅的な打撃を受けていたこと否定し続けてる。
そして今も,現場の状況を捏造までして調査委員会の調査を阻んでいる。
彼らが捏造してまで,地震で起きた不具合を隠そうとしたよりどころとなったのは,
*****************************************
第二章 原子力損害賠償責任
(無過失責任、責任の集中等)
第三条  
原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の
運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。
ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、
この限りでない。
*****************************************
と言う原子力損害の賠償に関する法律なのです。
津波をタブー視することができたのは,この法律によるところが大きいという事だと思います。
これは言うまでもなく,原子力村が中心となった御用学者,電気事業者,行政の三位一体で作られた法律?

電気事業者は気付いていながらも,対応していなかったと断定しています。
それは1991年10月30日の事故がきっかけで,元東電社員が気付いたと言う書き出しから始まります。
F1(福島第一原発)のタービン建屋で,冷却用の海水が腐食した配管から大量に漏れた事故があり,
その水が地下一階に流れ込み非常用ディーゼル発電機が使えなくなった。

地下一階?だよね。
地下一階と言う事はグランドレベルよりも,タービン建屋よりも低い場所と考えていいと思います。
と言う事は,流れ込んで当たり前だよね。

そしてこの元東電社員が,上司に
「津波が来たら一発で炉心溶融じゃないですか」
そして上司は
「そうなんだよ。でも安全審査で津波まで想定するのはタブー視されてるんだ」
津波を想定すると膨大なお金がいる。だから無視する。と言う意味。
この上司は,F1に赴任する前は,本店で原発の安全審査を担当していた。
(プロメテウスの罠 2 p20-p21)

震災後は ”想定外” と言う言葉で責任の回避を続けた。

ここまで読んで不愉快になり読むのを中断しました。
そして,数週間後に再開。 


◎効率が虚偽を作りだし運用で正当化。

電気事業者の虚偽報告からはじまり,国の運用解釈により正当化していくまでが書かれています。
虚偽報告は想定問答集を作り,原発に基礎知識のない国の検査官を丸め込む等。
信じられないようなことが,日常的に行われていた。
何故原発の基礎知識のない素人が検査官になれるのかは,行政と言う組織の所以なのでしょうね。

ここで一言。
市場原理と言うのがあります。
サービスを提供して対価を得る会社もあれば,製品を売って対価を得る会社もある。
サービスが悪ければ,そのサービスは使わない。
製品の品質が悪ければ,その会社の製品は購入しない。
サービスに見合っただけの,製品の品質に見合っただけの金額かも判断される。
それが対価というものです。
常に市場の動向を注視しながら自らのサービスや製品の在り方を考えます。
当然,売り上げが下がっていれば,その原因をさぐり,見つけ出す努力をします。
そして,原因を究明し是正する。
そのことに労力を惜しまない。
それが市場で生き残るための摂理。
これらすべてが市場原理(神の見えざる手)となって市場が進化する。
この市場原理がある限り,いいサービスが受けられ,品質のいい製品を購入できる。
この原理に手かせをかけた組織が,公共機関のなかには多数あるとい言う事じゃないのかな。

インターロックと言う言葉を御存じでしょうか。
簡単に説明します。
①-②-③-④と言う手順で操作する装置があるとします。
途中の手順②や③を飛ばして④の操作ができないいようにする。
あるいは操作したとき装置を自動停止させる。
その考え方をインターロックと言います。
例えばエレベーターはドアが閉まるまでは上下に動かない。
ドアが開くのは各階に到着して停止してから。
アートマチック自動車のエンジン始動も,ギアがパーキングに入ってないと始動しない。
これがインターロックです。
手順を飛ばすと危険が伴うものには,すべてインターロックが設置されなければいけない。

当然原子力発電所には,いたるところにこのインターロックが設けてあると思います。
そして,燃料棒の交換の際もインターロックが設けられており,
燃料交換時や点検・検査時(原子炉の蓋が開いてる時)に,
制御棒を2本以上引き抜こうとするとインターロックがかかる仕組みになっている。
制御棒は2本以上引き抜けないシステムになっているという事です。
設置許可書にもそう記載されており,
そのインターロックの条件が付加されてないと設置許可が下りない。
 ”運用” できないわけですから,発電できないという事です。
しかし,コストパフォーマンス優先でこのインターロックを解除し,
燃料の交換や点検が行われていたという事です。

ちょっと寄り道をします。
原子炉の一番最深部にある(炉心)制御棒と燃料棒はどんなものかと言うと?制御棒と燃料棒
燃料棒:文字通り燃料の入った棒をいいます。
制御棒:燃料棒の燃料の燃焼を制御する棒と考えていただければ,わかりやすいと思います。
これを抜き差しして燃料の燃えるのをコントロールする十字の形の板状の棒です。
右図参照。
1本の制御棒は田の字に並ぶ4体の燃料集合体の間ピッタリ差し込まれています。
1本の制御棒と4本の燃料集合体,これをセルと言っています。
原子炉1基あたり
制御棒97~185本
燃料集合体は400体から800体
 燃料集合体の構成
 燃料棒 燃料集合体1体に264本
 ペレット(長さ約10mm直径8mm)ウランをセラミック上に焼き固めたもの 燃料棒1本に360個
 ペレット1個1家庭の約6か月の電力量石油ドラム缶200ℓ約2缶
  ペレット一個当たりのエネルギーよりも
  一般家庭でこんなに燃料を必要としてるという事に驚きました。


本題に戻ります。
設置基準では,燃料交換・点検・検査時は,
制御棒は一本以上引き抜けないようになってるし,
点検時にはすべて差し込んだまま行うことになっている。
燃料交換時や点検・検査時と言うのは原子炉の蓋が開いてる時です。
何故制御棒を2本以上引き抜けないようにしてあるかと言うと。
制御棒1本を引き抜いただけなら臨界が起きないが,
2本以上引き抜くと臨界が起きてしまう。
つまり,原子炉の蓋が開いてる時に臨界になってしまうと言う理由からです。
この状態で臨界に達してしまうと放射線量が著しく高くなり危険な状態になる。

臨界:原子核分裂の連鎖反応が一定の割合で継続している状態のことをいいます。

ですから2本以上引き抜けないようなインターロックの条件が付加され,
設置許可証にも記載されていると言う事です。
臨界を起こさせないという観点からだけ考えれば,
4つの燃料集合体を取り外したあとなら,
制御棒は引き抜けるわけで,
この電気事業者はそうやって燃料集合体と制御棒を引き抜き,
点検をするケースが多かったと記されています。
そのためには,
設置基準で付加されているインターロックを解除する必要があり,
模擬信号を入力してインターロックを解除してから,
必要な作業を行っていたという事です。
この多かったという微妙な言い方が気になりますけど,
コストパフォーマンスを考えて作られた運用手順で一度でも行われれば,
より手数のかかる設置規準を準拠することなどあるはずはないと思います。
ただ,国の立会検査のときにのみ設置規準を準拠していたから,
こういう微妙な書き方になってるのかもしれないと僕は解釈しました。
それは国の解釈が変遷し,
運用規準と設置規準は別物だという見解が出るまで続いいたのかもしれないですね。
燃料集合体を入れる時は,
その手順を逆にし制御棒を差し込んでから,燃料を入れるという手順で行っていた。
この燃料集合体を入れる手順(制御棒を差し込んでから燃料棒を差し込む)を間違えた時何が起きるかと言うと,
3本目の燃料集合体を入れた時臨界が起こり水素爆発が起きてしまう訳です。
だから設置基準では,
手順ミスによる事故防止のために制御棒だけは差し込んだままにしておくことになっているし,
インターロックで一本しか抜けないようになっているのです。

定期検査の際は,
カメラをいれて炉内構造物の検査義務があるし,
中性子検出器の交換作業もある。
作業効率を上げるためには,
制御棒が邪魔と言う事になり,
すべて抜いてから点検が行われていた。

そして,この電気事業者の運用上でのインターロックを解除を国の検査官は見抜けなかった。

もう一つ効率を考えるうえでネックになるのが
模擬燃料置き場の問題
1本の制御棒は田の字に並ぶ4本の燃料集合体の間にピッタリ差し込まれていて,
そのもので自立して立っているわけではなく,
4本の燃料集合体に支えられて立っている。
ですから燃料棒をすべて抜いてしまと倒れてしまうため,
抜いた燃料集合体の代わりに同じ形状の模擬燃料を差し込まなければいけない。
燃料の長さは約4mそれに見合う数の模擬燃料を常時炉内に置くことになると,
置き場所に困るという理由で制御棒をすべて抜き去るという設置規準に反する行為が行われていた。

◎インターロックの解除(設置許可違反)を見抜けなかった国の解釈の変遷
電気事業者の説明
「インターロックを設けなさいというのはきちんと未臨界を確保しなさいという事だと思います」
と前置きし,「同等の管理をすることで安全上の担保をした」
だから
「インターロックの除外は問題ない」
「設置許可違反ではありません」

インターロックを解除したらその安全規準は守られてるとは言えないと僕は思うのですけど。


国の解釈は
当初見抜けなかった国は,
どのような経緯でインターロックを解除し運用していたのかを知りえたのかは記載されてはいませんが。
燃料交換のときのインターロックの解除が設置許可違反にになるかに関しての国の変転。
①電気事業者の説明と同じく社内手順書にさえ定められていれば,保安規定に定めなくていい。
 社内手順書(社外秘)でインターロックの扱いに触れていれば設置許可に違反しない。
②保安規定で定めなければいけない。
 保安器手に記載なくば違反という事。
 といいことはこの電気事業者は違反なのかと言うとそうではない。
 当初より保安規定には「必要な制御棒が挿入」と記載されているから違反にはならない。
つまり原子力・暗線保安院はインターロックを解除するというところまで把握したうえで許可した。
という事らしい。
しかし,これは何らかの力が働いた後追い認可でしょうね。 
そして,インターロックの意味を考えると,
そんな文言で解除できるほど軽いものではないと思います。

安全と効率を両立するのは難しいと思います。
だからと言って安全を犠牲にしてまでしていいことではないはずです。

◎出鱈目
最期に給水流量計の例を挙げて出鱈目ぶりを暴露しています。
そのまま転記いたします。
「火力発電所だと定期的に取り外して補正します。
そうしないと正しく測定できないからです。
ところが原発の場合,放射能があるから外すことができない。
補正ができない。
補正ができないので正確な数値が実はわからない」
給水流量計の数値から原子炉内の熱出力が換算される。
熱出力を基に400~800体ある燃料集合体の燃え具合が計算され,
その燃え具合からプルトニウムなど各種核物質の生成状況が計算される。
つまり給水流量計の数値が核物質の発生を計算する基礎になっている。
「大本が確かじゃないと,すべてが狂ってくるんです・・・」

この時点で・・・僕が臨界点に達してしまったという事になります。


フランケンシュタインが来た日

PB293499

真っ暗闇。
月明かりだけが足元を照らす。
11月25日 日曜日の早朝。
「・・・・・・・・・・・」




「フランケンシュタインが来たのよ。」

PB253222

「?」
「玄関でBethが吠えてるから,扉を開けてみるとフランケンシュタインが立ってて,
包帯を取り換えて下さいってお願いされた。」
penguin_23

まだ,はっきり目が覚めない脳が,フル回転始めるまで数分を要したのでございます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「何の話」

「長い包帯がなくてどうしようか悩んでる時,目が覚めた。」

「なんだ!夢かい。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ところで,なんでフランケンシュタインは,包帯を取り換えに来たの?
そもそもフランシュタインって包帯してたっけ?
包帯を巻いているのは,ミイラ男じゃなかった?」

「間違いなくフランケンシュタインだったよ。
体のあちこち怪我をしてるみたいで,
包帯を巻いてるんだけど,
汚れたので交換しにきたみたい。」

「もともと継接ぎだらけの体なのに・・・・・なんで怪我してるの?」

「聞いたんだけど。今は言えないって言われた。」

「フ~ン。フランケンシュタインは,誰だった?例えばロバート・デニーロとかさ。」

「普通に?フランケンシュタインの顔だった。」

「フ~ン。それは残念だったね。」

「首に杭は刺さってたかい?」

「包帯でわからなかった。」

「もしかしたら,さらに継接ぎしたフランケンシュタインなのかな?」


と言う不思議な目覚めの朝。
やはりこんな朝も,散歩には行きます。
ま,僕が夢見たわけではないのでありますが。
なんとなく,変な気分での出発と相成ったのでございます。

PB253193
PB253183

今日は千貫山側の山道の状態をリサーチしてこようと思っていたのです。

ふもとについたころ,ようやっと朝日が徐々に登ってきました。
PB253204
登って行くに従って
PB253209

東側斜面の色が変化していきます。
PB253223
おおお!
1144



暗闇の先にあるのが夜明けであるとき。
今は真っ暗闇でも,意識は昂揚し歩き続けることができる。
暗闇が先にある夕暮れどき。
こころは灯のともった家へと流れていく。

暗く寒い夜の彼方に見える灯が,人の心を温かくする。
それは,灯のもとには暖かい人のぬくもりがあると知ってるから。
そのかすかな灯に身を寄せたのが2009年
そして,その灯の下にあったのは・・・・。
1139




先端技術の集合体であるかのように言われ続けた原発技術。
一つ一つを見てみれば,最先端の技術なのだろうけれど。
運用する側が骨抜きにしてしまうから。
それは継接ぎだらけのシステムになってしまう。
システムの暴走の歯止めをかけるインターロックさえも,
運用の文言で「安全確認」と一言記述すれば,外してしまえる。
設置基準と運用基準は,一体であるはずなのに。
インターロックは設置基準であって,運用基準とは別物と解釈する。
そんな解釈がまかり通る。
安全のために設置された技術は,効率アップのための弊害と断定される。
運用基準とは,
利益を得るために知恵をしぼって設置基準を骨抜きにするためにある。
そして最先端の技術は,システムとして機能しない技術となる。
まさしくフランケンシュタインのように。
震災で暴走し崩壊した。
継接ぎ部分から崩壊した。
それをまた継接ぎして復活させようとしている。
継接ぎを隠すように包帯をして。
その包帯さえも利用者のお金で賄いながら。
フランケンシュタインが舞戻ってくる。

プロメテウスの罠 2 P20~P32を読んでいただければよくわかります。

PB253338

1140

山はですね。
しっかり草が生い茂っており,山中に侵入するには,まだちょっとシンドイかな。
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火星から来たBeth : Beth came from Mars.
2009年10月28日に火星から来ました。
Bethと言います。

Bethは,
宮城県動物愛護センターの譲渡会に参加して
(2009年10月28日)
譲り受けてきた犬です。
月齢3か月ぐらいと,スタッフの方が説明してくれました。
出生のすべてが謎に包まれた犬なのです。

Bethが我が家に来たのを機会にブログを開設しようと思い。
タイトルをどうしようか悩んでいる時・・・

札幌在住の友人が
「出生がわからないんだったら火星から来たことにすれば!」
で決まったタイトルなのです。

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Talking in the window as the light fades
I heard my voice break just for a moment
Talking by the window as the light fades
I felt the floor change into an ocean
We'll never leave here, never
Let's stay in here forever
And when the streets are quiet
We'll walk out in the silence
Listening to the movement that the night makes
I let the room fade just for a moment
Sitting in the shadows that the leaves make
I felt the floor change into an ocean
We'll never leave here, never
Let's stay in here forever
And when the streets are quiet
We'll walk out in the silence
Listening to the music the machines make
I let my heart break just for a moment
Listening to the music the machines make
I felt the floor change into an ocean
We'll never leave here never
Let's stay in here for ever
And when the streets are quiet
We'll walk out in the silence
プロパ癌だ!


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