2009年blogを始めたのがきっかけで,カメラを購入しました。
blogと言うのはもちろん『火星から来たBeth』です。
当初は2003年頃に購入した単なるデジカメを使ってました。
が
Bethのハシッコイ動きに全く追従せず,シャッターチャンスは逃すばかり。
「オッ」って思って。
タイミングよくシャッターを押せても。
後で画面を確認するとそこには景色だけが映っている。
その景色もBethの動いた方向に渓流の様に流れていて,何が何だかわからない。
殆どの場合。
シャッターを押したときには,はるか彼方に走り去った後なんです。
遙か数十メートル離れた先で,
「ヘッヘッヘッヘッヘ」って感じで,こっちをチラ見してる。
「コンニャロメ~」
「ウ~ン」試案の挙句。
満を持して僕は,
「フフフ・・・僕には500円専用の貯金箱がある」
とtomoさんの前で
「ガラガラ,チャリンチャリン」
「・・・・」
「無視かよ」
何10度目かの
「ガラガラ,チャリンチャリン」
の後。
「うるさいわね。判ったわよ」
籠絡に成功。
「ヌハハハ,俺の勝利」
そして,2009年12月に購入。
それが,その当時から出始めた,ミラーレス一眼レフ(マイクロ一眼レフ)です。
オーソドックスな一眼レフは,大きくて散歩やトレッキングには・・・ね~。
と言う言い訳の基に,購入したのです。
ま~高価すぎて買えなかったというのが本当の所ですけど。
これが結構優れもので,Bethを撮り逃すことは少なくなりました。
完全に撮り抑えることは不可能でしたけど,何せ凄いですから。
そしてよっぽどのことがないい限り,散歩の時は持ち歩いてました。
皮のカバーとストラップも大分傷んできていたし,
持ち歩くときに身体と接触する部分の文字などは消えかかってる。
かなりハードな使い方をしてました。
氷点下10度以下の時。
湿度の高い冬の早朝。
レンズが凍りつき青息吐息の時もハクキンカイロで気合を入れ。
30度を上回る炎天下でも,
不快指数がピークの時でも,
Bethと僕に合わせて,活躍してくれたわけです。
基本的にBethと僕は生ものなので,我儘だけど勝手が利く。
しかし,カメラはね~。
特に今の半導体を多用したカメラは,昔のオーソドックスでシンプルなフィルムカメラとはわけが違う。
基本的に半導体の使用温度って0度から40度なんですから。
丈夫さは
ハイテク<ローテク
の不等式が成立します。
オヤジ譲りのフィルムカメラ(一眼レフ)が2台あります。
その1台は60年以上たってますが,未だに元気です。
その当時の照度計も健在です。
これらを見る度,「スゲ~」といつも思います。
ただやはりデジカメは便利です。
それが,壊れました。
なにか,自己を投影する手段が奪われたような気持ちで,とても空虚な気分でこれを書いています。
撮影してるのはカメラだけど,撮影された映像には心が投影されてるような気がします。
不思議ですね。
不快な時もあれば爽快な時もあり,どんな時でも散歩は欠かせないから解ったのかもしれません。
明らかに,撮影された映像には,撮影者の心が投影されているのじゃないかと思えるんです。
数か月前,数年前の,写真を開く度。
その景色に。
その色彩に。
撮影した時の様々な感情が蘇ってきます。
その季節の匂いまでもが思い出されます。
写真に投影された感情のなかに,そしてその色彩の中に埋没する・・・実に不思議な気分を味わいます。
日曜日の夜,メーカーに引き取りサービスを依頼し,今修理中です。
その間は2003年物の古いデジカメを引っ張り出すことになりそうです。
フィルムカメラは惜し気もなく撮影する場合。
ちょっと写真1枚当たりの単価が高くつくので尻込みしてしまうのであります。