「無私の日本人」 磯田道史著 2012年10月25日 文芸春秋
「あと一冊。面白そうな本が無いかな?」
上限一杯になる最後の一冊を求め。
今日借りる本を手に抱えながら,図書館内を「キョロキョロ」と流浪の旅の最中。
「オッ!」・・・・・・磯田さんの本が目に飛び込んできました。
しかもNHKの「英雄たちの選択」で著書紹介にあげられており,いつかは読みたいと思っていた本。
「僕を読んで!」と言わんばかりに。
interrupt
「英雄たちの選択」は,結構気に入っている番組です。
理由は。
時の流れの中の断片を切り取り,その時の人々の判断を題材にしながら,現代の様々な観点からその判断について考える。
そして,その時の断片が今の判断にどう影響してるか。
さらに,いまの時の断片をどのように判断し進むべきかを問いかける。
生々しい生きた過去の歴史を通じ。
今を考える事が出来る番組だから・・・おもしろい・・・のです。
alternativem.n
本の内容について何の予備知識もないなか。
冒頭に述べたように「英雄たちの選択」の繋がりで,いきなり読み始めたのですが。
読みはじめると。
その時代を生き抜くために思考する人たち。
今の時代を生き抜くために,語り継ごうとしてる人たち。
今日から未来に歩き始める為の一歩を,歴史から学び。
今日から明日へ橋を架け,歩むことで歴史が作られることを実践してる。
それがひしひしと伝わってきて。
心の中が,じんわり,じわり・じんわり,じわりと暖かくなってくるんです。
様々な人のいろんな凄さ。
その凄さに,涙なしには読み終えることが出来ませんでした。
著者あとがきより
「ほんとうに大きな人間と言うものは,世間的にえらくならずとも,金を儲けずとも,
ほんの少しでもいい,濁ったものを清らかなほうに変える浄化の力を宿らせた人である」
心の中に静かに共鳴する言葉です。
優しく,おだやかな日々を積み重ねていくためにも,一度は読んでおきたいお薦めの本です。
そして,おおらかに生きていきたいですね。
この本との出会いに感謝!